元彼の遺言状 小説 あらすじ 口コミ 感想レビュー

2021年8月に発刊され、2022年4月にドラマ化された【元彼の遺言状】

あらすじ、口コミ、感想レビューをまとめています。

目次

あらすじ

彼氏の信夫からのプロポーズを指輪が安いというだけで、別れを切り出すほどお金に貪欲な主人公。

剣持麗子。

職業は敏腕弁護士。

ある時、彼女の元彼である森川栄治が意味深な遺言状を残して亡くなる。

「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」

森川栄治は大手製薬会社の御曹司。

その遺産額は株の時価総額で1000億以上。

栄治の死因はインフルエンザによる病死。

そんな中、栄治の友人の篠田が麗子に相談を持ちかける。

「インフルエンザを移したのは僕かもしれない、僕を犯人にしてくれないか」

多額の成功報酬を目的に、篠田を犯人に仕立て上げる麗子の奔走が始まる。

元彼栄治の遺言状の真相とは、森川家の秘密とは、最後に辿り着く物語の真実とは…!

読者の口コミ

わかりやすい読みやすい。軽く読める。ミステリーとして読み応えがあるわけではないけどさらっと読めるので学生にもおすすめ。主人公の人物像が爽快。さっぱりした性格ながら、本人なりの葛藤も抱えているところが良いし、共感する人もいるかもしれない。

東大法学部卒の弁護士の著者デビュー作。大手法律事務所で企業法務を手掛ける、若き美人弁護士は金に対する執着が凄いというキャラ立ち。元彼の異様な内容の遺言状から、大金が得られるかもしれないとのことで動くうちに、そんなおかしな遺言状の背景・真相に辿り着く。若いこともあって、同じくお金に執着する御子柴弁護士(中山七里作品)ほどのキレはないけれど、楽しみなシリーズになりそう。

ああ、もう少しで終わるーというところから畳み掛けてくるように、これまでにあった全ての伏線が回収されていく。特殊すぎる環境に対して、読後にひとつの疑問も残さない、けれど、最後までどこまでも剣持麗子な感じは圧巻でした。さすが!ミステリー大賞受賞作品。これを現役弁護士さんが書かれたなんて。さすがです!

ドラマきっかけで読んだけど、内容も違うし本の方が面白かった。他の作品も読んでみたい。

お金がすべてで、この上なく傲慢で美人で頭の切れる弁護士剣持麗子。しかし、冷静に人を見る目があり、自分では気づかない優しさがあり、自分が本当は何を求めているのか模索し、何より行動力がある…読後、彼女の印象はかなり変わった。話は「僕の全財産は僕を殺した犯人に譲る」という奇妙な遺言状と元カノリストを残して森川製薬の御曹司森川栄治が亡くなったところから始まる。自身弁護士である著者の豊富な法律知識が披露され、途中、殺人事件や殺人未遂事件が起き、最後にこの遺言の真の意図が明らかになる。痛快で軽快なエンタメミステリー。

読書メーター

筆者の読了後の感想

項目AB+BB-C
オリジナリティー
ストーリー
設定
キャラクター

総合評価をしてはB+です。

特に良かったのが主人公、剣持麗子のキャラクター。

お金に貪欲、とにかくお金。

お金こそが自分のアイデンティティを言わんばかり。

第一印象は最悪でした。

ここまで気が強く、お金に傲慢な女性がいるだろうか。

ただ職業が弁護士と言うこともあり、妙にこの性格と噛み合いがよく、読んでいて違和感を感じさせない。

作者の新川帆立さんが、東大卒の現役の弁護士ということもあり、【弁護士、剣持麗子】のキャラクターが際立っている。

時折、剣持麗子が展開する法律の解釈、用語などは新川帆立さんにしか書けないものと思う。

またストーリーもただの遺産相続ものではなく、しっかりとミステリー化しているとことが素晴らしい。

途中、なんとなく強引な解釈、特にポトラッチに関しては少し違和感を感じたが、話全体としてはきれいにまとまっている印象を受けた。

剣持麗子が事件に関与していく中で、色んな人との出会い、言葉、行動で自身の価値観が少しずつ変化していくところも見どころの一つだと思う。

読者がどんどん剣持麗子に惹かれていく不思議さがある

欠点になるかは分からないが、やや登場人物の相関図がわかりにくいところがある。

時間を少し空けてから読むと、相関図を忘れてしまうことがあり、そこはやや苦労した。

全体としては非常に読みやすい内容で、弁護士を中心としたミステリーものとしては面白い作品になっている。

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この記事を書いた人

岐阜に住む35歳。
妻と猫の2人と1匹暮らし。
実際に体験したことや好きなことを中心におすすめ情報を書いています。

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